2020-07-15

【KBR-010】「The Essential PEEPING MANIA」 加地等 & PEEPING MANIA [CD | DIGITAL]

「The Essential PEEPING MANIA」 加地等 & PEEPING MANIA
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ Best Album
「The Essential PEEPING MANIA」
加地等 & PEEPING MANIA

① ある雨の日の出来事
② 今夜は眠れそうにない
③ 一人の夜は淋しくて
④ オザワケンジのブルース
⑤ おんなじこと
⑥ おやすみ おやすみ
⑦ アムロナミエのブルース
⑧ 君のスパゲッティー
⑨ 夜はもうクライ
⑩ 胃酸過多のブルース
⑪ 鐘は鳴らない
⑫ おぼろ月 (live)
⑬ 君がいなけりゃ (live)
⑭ ハイテク・スニーカーブルース (live)
※ ラブリー (Kenji Ozawa) <bonus track>

【孤高のフォークシンガー加地等が90年代に活動した伝説のバンド、ピーピング・マニアが遂に解禁。発掘された楽曲群から選りすぐりの名曲を収めた生誕50周年記念作品。加地チルドレン上級編!
伝説のバンド、ピーピング・マニアが四半世紀の時を越えて遂に蘇る。
2011年に40歳にて静かに此の世を去った孤高のフォークシンガー、加地等。
1990年代に関西圏で活動していた彼が率いたロックバンドの幻の音源が遂に解禁。
ソロデビュー以前、当時20代の加地等から生まれた楽曲群、更には膨大なライヴ音源の中から未発表曲を収録。
今作は、発掘された秘蔵音源から選りすぐりの名曲を収めたクラシックロック・ベストアルバムであり、
「ロックシンガー加地等」の遺した儚くも逞しいメッセージを現代へと繋ぐ、メモリアル作品となっている。

[title] The Essential PEEPING MANIA
[artist] 加地等 & PEEPING MANIA
[number] KBR-010 | KBR-010@
[format] CD | DIGITAL
[price] ¥2,500 | ¥1,500
[release] 2020-07-15
[label] Kebab Records
[include] 15 tracks
[rec] 1995-1999

produced & directed & compiled by Keishi Mekata Oka
recorded by Hitoshi Kaji
recorded at Pinky Chick
mixed by Kouhei Hasegawa
mixed at Mushroom Tokyo Himeji
remastered by Souichirou Nakamura
remastered at Peace Music
art by Gazai Kajirou
designed by kebabman
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.
cooperated by HOMESICK ENTERTAINMENT
supported by Perfect World Co.,Ltd.
originally released by 1995-1997 Pinky Chick [M1-11]
included live at NAMBA BEARS (1998) [M12] / (1999) [M13-14]

Gazai Kajirou - vocal / guitar / harp / organ [M4]
Masashi Gari - bass
Kazuyo Osaka - drums
Akihito Goto - bass / chorus [M5・9]
Michiko Okada - piano / accordion [M5・10-11]
Q Sakamoto - guitar / bass / chorus [M12-14]
all tracks written by Hitoshi Kaji / Kenji Ozawa

● comments ●
加地さんがまだ生きていた頃、いつか壊れかけのテープレコーダーズで加地さんのバックバンドをやりたいと思っていた。20代前半だった自分はそのうちいつか、と漠然と思っていた。今回、加地さんの大好きな曲たちがバンドアレンジされているのを聴いて、叶わなくて忘れかけていた夢が、叶ったような、報われたような、そんな気がしました。発売、おめでとうございます。
by 遊佐春菜 (壊れかけのテープレコーダーズ)

私は加地さんの"結婚しようか"という曲を初めて聴いたときから好きで、今も好きで、この先もずっと好きでいたいなって思います。
by 柴田聡子

生前一度もお会いしませんでしたが、今も僕はあなたうたを、どっかの町で勝手に歌ってます。たぶんあなたの人格を越えたスタンダード性や普遍さ、みたいのが楽曲に宿ってると思います。
by 三輪二郎

生きていくことや、音楽を続けていくことは、後悔の念を背負い続けていくこと。あの時、ああしてれば、という想いはきっと生涯晴れることはないんだろうなと思う。せめて歌の中でだけ、加地さんに生き続けていて欲しいから、これからも加地さんの作品を聴き続けるし、彼の歌をうたい継いでいきたいです。この作品が沢山の人に届けばいいなと願います。
by 小森清貴 (壊れかけのテープレコーダーズ)

かじひできで〜す! カジひとしサイコー!
by ワトソン (どついたるねん)

加地等さんの歌は、まるで地元の悪い友達みたい。夜中にふらりと会いに行けば、いつでもお酒を飲みながら、内緒の話をしてニヤリと笑う、そんな。時代は変わっても、どこまでも近くにいてくれる加地等さんの歌が、わたしはずっと大好きです。
by あおはる (なんちゃらアイドル)

ビックワイエットの制作前、スタジオに入る金がないからと天王寺の公園で二人で練習した。その時に東京に行こうと思ってると話してくれた。加地君と同じ時代に生き、たくさんの心に刺さる歌に出会えたことを幸せに思う。
by 田村幸司 (SPEEDRIDER)

昔、ユーゾーズとハッピーズの頃、一緒にやったよね。俺もあの後から一人になって、加地君もその後一人で歌ってるって知ってビックリしたよ。それで曲を聴いたらまたビックリしたよ。優しくてさ。
by 中村ジョー

飄々と鳴らされるギター。ポヘーと響きわたるハーモニカ。まるで酔拳の達人のように加地さんは歌っていた。僕は加地さんの書く歌詞がとにかく好きで、加地さんの歌を聴いた後は上質な短編小説を読んだような気持ちになった。
by 世田谷ピンポンズ

7年経って初めて御墓参りに行けた。僕もおっさんになっちゃったっす、と報告。落ち込んだ時、どうしようもない時、僕にとっての心のボブディランは加地等だ。加地さんは、歌は、いつでも優しい。
by 登坂尚高

女に振られて死のうとした時、泣いて帰った時、間違えた時、ちょっとだけ笑えた時、そばにいてくれてありがとうございました。加地さんの歌が一番大好きです。
by 水野ねじ

私がもっと早く男に遊ばれ、荒んだ心で高円寺に移住していれば出会えていたのだろうか、駄目だ駄目だと言われている彼のことを私はよく知らない。酒でしんだとは思えない。加地さんの音楽に救われた時間が確実にあります、ありがとうございます。これからもお世話になります。
by 工藤ちゃん

女に逃げられ、独りの部屋で加地等を聴いていた。40で死んだ加地さん、40を過ぎて生きてしまっている僕。"オリオン座"を歌うのは僕しかいないと勝手な使命感で唄わせて貰った。僕の歌を聴いとくれって。
by タカダスマイル

焼酎みたいなクソまずい味になった麦とホップを飲みきると加地さんの歌が聴こえてくる気がして耳をすまします。
by 佐野隆

加地等が私は怖かったです。目が、佇まいが。いつも目を逸らしていました。でも歌はいつも優しかったです。またどこかで会えたら目を逸らさずに話せたら。
by 金子山 (カメラマン)

加地さんの曲は、仕事サボって公園でウォークマンで聴くのが好きです。いつ聞いても優しい。ダメになっちゃった時に聞くと、とりわけ優しいです。
by 木村真也 (監督)

やさしくてかわいいうたです。エロいの?とかゆわれても、むねをはってすきといいたいです。
by nagisari (画家)

四十前で上京すれば酒に溺れる以外、やることなんてありますか?ごく真っ当な生き方をされたと思います。ただ真っ当なだけに、真似したいとは思いませんが。
by 大津光央 (作家)

暖かくなってきたこの頃、ふと"春の電車"とか口ずさんでる私がいました。いい歌だなーって思う曲がたくさん残ってて、色んな人が歌い継いでるんだから、やっぱり影響力のあるミュージシャンだったんだね、加地さんて。…楽しかった思い出はいっぱい!
by 原小百合 (友人代表)

加地等は2011年に肝硬変のために亡くなっている。私が加地等という存在を知ったのは、シンガーソングライターの大森靖子さんが、カバーしていたのを聞いたことがきっかけで、当然彼との直接の面識はない。僕は彼女の物販からベストアルバムを購入した。彼の歌は、これは完全に個人的な意見だが、夜に合う曲が多いと思う。かといってみんなでワイワイしている時に騒ぐような夜ではない。仕事終わり1人で、夜の持つすべてを真っ暗にしてくれるやさしさにヤラれてしまう、そんな夜にだ。「がんばれ」でも「負けるな」でもなく、ただそこにいてくれる彼の歌が、背中を撫でてくれるようで少しだけ呼吸をするのが楽になる。亡くなってから評価されることに賛否はあるだろうが、彼が遺した名曲群が音楽史から埋もれずに評価されるようになってきたのは、素直に喜んでいいことだろうし、本作のリリースと共にまた彼にいつでも会えるようになるのはこの上ない喜びである。さぁ加地等に再会しようではないか。
by 齋藤甲介 (ファン代表)


◉ 特典 ◉

2019-10-20

【KBR-009】「灯火」 山本万結 [CD | DIGITAL]

「灯火」 山本万結
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ 1st Album
「灯火」
山本万結

① 見えない船
② 扉の向こう側
③ 影
④ 君が口を閉ざすと
⑤ ここにおいで
⑥ 遠すぎる部屋
⑦ 傷ついた綺麗な魂
⑧ 生きて死んでいく一瞬の出来事が誰かの手に握られん事を
⑨ 秘密の終わり
⑩ 大気圏は記憶喪失
⑪ レンズ
⑫ 本当のおはように

【現代詩人音楽家】
2016年、「Jサバルタン」名義にて都内のライヴハウスにて演奏活動を始動。翌年2017年、現名義となる「山本万結」に改名。
ピアノ・アナログシンセサイザー・サンプラーなどを駆使し、文学的要素の強いメッセージを放つ現代詩人アーティスト。
多種多様な演奏手法で、枠に囚われない表現が特徴的。語り口調で展開される言霊の数々は、常に誠実な真実を問いかける。
処女作となる今作は、活動初期時代に創作されたピアノ構成中心の弾き語り作品集となっている。

[title] 灯火
[artist] 山本万結
[number] KBR-009 | KBR-009@
[format] CD | DIGITAL
[price] ¥1,500 | ¥1,000
[release] 2019-10-20
[label] Kebab Records
[include] 12 tracks
[rec] 2019

produced by Mayu Yamamoto
directed by Keishi Mekata Oka
recorded by kebabman / Mayu Yamamoto
mixed & mastered by kebabman
recorded & mixed & mastered at kebab lab room
art by Mayu Yamamoto
photo & designed by kebabman
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.

山本万結 - vocal / piano
all tracks written by Mayu Yamamoto

2018-07-15

【KBR-008】「加地等がいた -僕の歌を聴いとくれ-」 加地等 [DVD | BOOK]

「加地等がいた -僕の歌を聴いとくれ-」 加地等
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ 
Documentary Films
「加地等がいた -僕の歌を聴いとくれ-」
加地等

① 「これで終わりにしたい」 from 3rd Album『トカレフ』加地等ヒストリー映像
② 「僕はバカです」 from 4th Album『風は何処へ吹いてゆく』live at 東高円寺 U.F.O.CLUB (2008-06-11)
③ 「僕の歌を聴いとくれ」 from 2nd Album『僕はダメ人間』
④ 「フェラチオしておくれ」 from 3rd Album『トカレフ』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑤ 「オリオン座」 from 7th Album『はぐれシンガー純情派』live at 阿佐ヶ谷 Next Sunday (2008-12-11)
⑥ 「ある雨の日の出来事」 from 1st Album『僕はフォークシンガー』
⑦ 「酒」 from 2nd Album『僕はダメ人間』
⑧ 「鐘は鳴らない」 from 6th Album『鐘は鳴らない』live at 高円寺 無力無善寺 (2009-10-05)
⑨ 「結婚しようか」 from 4th Album『風は何処へ吹いてゆく』live at 阿佐ヶ谷 Next Sunday (2010-02-03)
⑩ 「ヘイミスターあしたのジョーイ」 from 7th Album『はぐれシンガー純情派』live at 渋谷 7th FLOOR (2009-01-24)
⑪ 「君のスパゲッティー」 from 7th Album『はぐれシンガー純情派』live at 阿佐ヶ谷 Next Sunday (2008-12-11)
⑫ 「あの娘はあいつのステディーガール」 from Compilation Album『ニャンでもない日には』live at 渋谷 7th FLOOR (2009-01-24)
⑬ 「チンカス」 from 4th Album『風は何処へ吹いてゆく』 
⑭ 「春の電車」 from 3rd Album『トカレフ』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑮ 「NEW MORNING」 from 6th Album『鐘は鳴らない』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑯ 「小さな公園」 from 7th Album『はぐれシンガー純情派』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑰ 「おんなじこと」 from 3rd Album『トカレフ』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑱ 「おやすみ」 from 3rd Album『トカレフ』live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
⑲ 「さようなら」 from 6th Album『鐘は鳴らない』 

特典映像
◯ 「加地等たん生コンサート -完全版-」
live at 渋谷 UPLINK FACTORY (2009-07-15)
❶ NEW MORNING
❷ 中途半端
❸ フェラチオしておくれ
❹ 楽しい日々もあったよね
❺ とりあえずヤリマン 
❻ 雨やどり
❼ 私のブルース
❽ 小さな公園 
❾ お前はかわいいよ
❿ 愛し裏切られ生きるのさ
⓫ あの娘はあいつのステディーガール
⓬ ヘイミスターあしたのジョーイ
⓭ 春の電車
⓮ おんなじこと
⓯ おやすみ 

◯ 「大阪〜東京 幻のLIVE映像」
live at 難波 BEARS (2002-04-04)
❶ 僕はフォークシンガー
❷ もっとやりたい
❸ うんざりするほど晴れ渡る日曜日
❹ 天プラうどん
❺ 僕はダメ人間

live at 難波 BEARS (2003-01-13)
❻ 僕の歌を聴いとくれ 
❼ まずい酒  
❽ 何もできなくて

live at 高円寺 円盤 (2007-04-20)
❾ ベッドタウンブルース
❿ チンカス
⓫ SWEET LITTLE FIFTEEN
⓬ 結婚しようか

live at 高円寺 円盤 (2008-10-03)
⓭ さようなら
⓮ 雨の日のフェアリーギャル

live at 阿佐ヶ谷 NextSunday (2008-12-11)
⓯ 風の中のあいつ (素朴なあいつ)
⓰ メリークリスマスフォーユー

live at 阿佐ヶ谷 NextSunday (2010-02-03)
⓱ 天王寺動物園

◯ 特別収録
「君のスパゲッティー」 大森靖子 & 岡敬士
live at 横浜Cinema JACK&BETTY (2014-02-02)

孤高のフォークシンガー加地等の晩年に迫った次世代に送る映像作品
2011年に急逝した孤高のフォークシンガー加地等。伝説のドキュメンタリー映画が遂に待望の作品化。
高円寺 三畳一間。大人になりきれないダメ人間は、ささやかな希望の棲家を探して、絶望と酒を飲みギターと唄う、40歳で急死した伝説の天才フォークシンガー、加地等の痛々しく優しい歌が蘇る。
いつだって不器用で、優しくて、よれよれだった。それは、ダメながらも生き続ける「君」や「僕」の歌だった。

● あらすじ ●
大阪で活道していたロックバンド解散後、突然、フォークギターを手にし弾き語りを始めた加地等。織田作之助、太宰治などの無頼派作家の影響を受けた文学的な詞、優しく儚いメロディと歌声で唄う歌は、「フェラチオしておくれ」 「チーズ・キムチ・チンポ」 「僕はダメ人間」といった、大人になりきれない男の心情を吐露した歌であった。そして、37歳で上京。が、東京での初めてのクリスマスイブの夜、一人酒に酔い右手に大火傷を負ってしまう。ギターが弾けず自暴自棄になり、酒に依存、さらに精神のバランスをも崩していった。
一方、加地等の音楽は徐々に人々の心を強く揺さぶり始め、加地等39歳の誕生日に復活コンサートが企画された。 時代は加地等に追いつこうとしていた……。だが、ライブ直前、加地等は姿を消してしまう……。
キャメラは、加地等が現実とそのあまりにも純粋すぎる表現との折り合いに苦悩し精神的に崩壊寸前になりながらも、数々の名曲を残し伝説となった、東京での活動から2011年、40歳の若さで急逝した2年半を生々しく映し出す。

[title] 加地等がいた -僕の歌を聴いとくれ-
[artist] 加地等
[number] KBR-008
[format] DVD
[price] ¥3,900
[release] 2018-07-15
[label] Kebab Records
[include] 74+164 min
[rec] 2002-2011・2014

[監督・撮影・編集] 堀内博志
[出演・音楽] 加地等
[出演・制作協力] 岡敬士
[デザイン] 竹田剛 / kebabman
[カメラ] 堀内博志 / 三本木久城 / 岩淵弘樹
[スチール] 野口隆生 / 原小百合 / 西光裕輔
[制作協力] 金子山
[映像素材] 岡敬士 / 田口史人 / 二宮ユーキ / 金森幹夫
[MV出演] 佐竹瑞穂 / 野口真弓
[ナレーション] 鈴木榧
[製作・著作] Perfect World
(C) 2018 Perfect World Co.,Ltd.
(P) Kebab Records all rights reserved.

加地等 - vocal / guitar / harp
岡敬士 - guitar / chorus
all tracks written by Hitoshi Kaji

● comments ●
もう駄目かもしれない、本当に駄目かもしれない、やっぱり駄目だった、加地等のチンカス人生。なのに彼の音楽に、手触りの良いぬくもりを感じてしまうのはどうしてかな。加地さん、やらせてあげられなくって、ごめんね。
by 大森靖子

売れないまま40歳で死んだ加地等を不幸とはまったく思わない。あれだけの曲をたくさん残してくれた。加地くんはしあわせだったはずだ。あれだけの曲を歌えたから。
by 豊田道倫

部屋で、独り呑みの夜の酒の肴は、だいたい加地等の唄だよ。
by 三沢洋紀

加地さんは詩人だった。加地さんは最後のフォークシンガーだった。加地さんはいつも酔いどれていたけど、加地さんの歌は、日本語がきれいで、美しい。そして加地さんのライブは、歌う口元とマイクとの距離が絶妙で、僕はそれが好きだった。
by 前野健太

● liner notes ●
『加地等といた』
ある日、加地さんと知り合い、加地等の音楽を好きになり、それをどうするかなんて考えず撮影を始めた。たまにあるライブに出向き、カメラを回し、終わって一緒に酒を呑み、ウダウダと、くだらない事ばかり話し酔っ払った。友達だった。

加地さんについては、映画の通りである。加地等たん生日ライブが終わり、加地さんが寝屋川の実家に帰った後の話しを少し。寝屋川に帰ってから、最後のオリジナルアルバムになってしまった「はぐれシンガー純情派」が発売され(本当ひどいタイトルだ)レコ発ライブのために東京に来た。前日に来た加地さんは、僕の家に泊まり、酒を呑みながら菅野美穂の写真集のページを嬉しそうにめくっていた。翌日のライブは久しぶりと言う事もあってか、加地さんは緊張しっぱなしで本人にとって全く満足行かない出来だったようだ。その後の打ち上げでも、あまり酒を呑まず早々に切り上げて、僕の家にも泊まらず、お気に入りのマンガ喫茶へ行ってしまった。

それから、しばらく連絡もなく、こちらからも特に連絡はしなかった。そんなある日、深夜に電話があった。レコ発ライブの時の自分の態度を何度も詫びていた。ひどく、酔っているようだった。それから、しばらくして僕が監督する事になったVシネマの主題歌を書いてくれないかと、加地さんに連絡した。寝屋川に帰ってから、曲作りはおろかギターにも触らず酒ばかり呑んでいると言う噂を聞いていたから、ちょっとまた音楽を始めるきっかけになればと思い、連絡した。ほんの数日で"私の愛は素敵なものよ"と言うイカした曲を書いてくれた。

加地さん自身も楽しかったのか、貰ったギャラで奢るから呑もうと何度も電話がかかってきた。それがきっかけかどうかは分からないが、加地さんは酒を控え新聞配達やトタン張りのバイトを始めていた。加地さんと最後に会った日。京都で僕の映画の舞台挨拶があり、そのついでに翌日大阪で加地さんと会った。久しぶりに会った加地さんは、酒を控え、毎日働いているせいか、実に明朗で若返っていた。一緒に加地さんの好きな作家・織田作之助が通った自由軒でライスカレーを食べた。瓶ビールも二本。加地さんはとても楽しそうで、僕も楽しかった。その流れで織田作之助「夫婦善哉」の舞台となった、法善寺に行ったり、加地さんが日本一旨いと言う千日前のうどん屋に行ったり、カラオケに行き"勝手にしやがれ"を一緒に歌ったりパフェを食べたり、散々、食って呑んだ。それでもさらに、加地さんが日本一旨いと言う寺田町の焼き鳥屋に行って呑んだ。その店は、味は普通で、シメの雑炊の方が旨かった。そう言えば、うどん屋も汁は旨かったが麺は酷かった。焼き鳥屋の戸は古くて閉まりきらず、ずっと隙間風が背中にあたって寒かった。

もっと呑もうと言う加地さんに。明日があるから、もう帰ると言った。明日は特に何の予定は無かったが。一緒に終電間際の環状線に駆け込んだ。電車に揺られながら、加地さんは、今日は楽しかった、まだ呑もうとしつこく話しかけてきたが、僕は眠たいフリをしていた。京橋から京阪で寝屋川に帰る加地さんは僕より先に降りた。ありがとうと小さく頷くようなお辞儀をして、加地さんは電車を降りた。加地さんはポツンとホームに立ったまま、僕を見送っていた。加地さんと会ったのは、それが最後になった。今でも思い出す、電車を見送る加地さんの顔。悲しんでいるような、微笑んでいるような、寂しそうな子供のような顔。

それから、連絡もあまりとらなくなっていた。ある時、大阪に行った大森靖子さんが加地さんに「大阪来たから呑みましょう」と連絡したらしい。その時、加地さんは「いま金ないから会えない」、「いや、私奢りますよ」、「そりゃ、あかんわ」女性には少しカッコつける加地さんらしい話し。「元気ですか?」と聞く大森さんに、「堀内君と呑んだあたりから、また酒呑み始めてる、もうアカンわ」と。それから、しばらくして本当に「アカンわ」になってしまった。加地さんは音楽がただ好きで、それ以外の事には、どうしても本気になれなかった。いつも酒を呑んでは「誰も俺の歌を聴いてくれない、どうして俺は売れないのか」と言っていた。でも、腹の底で加地さんは、自分の歌を聴いてくれる人がどこかに居る事も、自分の音楽がどうして売れないのかも分かっていたと思う。

僕等は加地さんが先に降りた電車に乗って、まだ環状線をぐるぐる周っているだけなのかもしれない。いま夜中の帰り道、加地さんの曲を安いイヤホンで聴きながら、公園のベンチに座ってスマホのメモにこれを書いている。さっきコンビニで買った、加地さんが好きだった缶ビールを呑みながら。このなんて事ない小さな公園でも、いろんな子供が遊んだり泣いたり、いろんな大人が笑ったりため息ついたり、いろんな恋人たちがキスしたり、別れたり。環状線な僕等は、これからもいろんな人と出会ったり別れたりするだろう。特に会いたくない人も居れば、会いたくても会えない人もいる。ただ、今頃どうしてるのかなと思うだけ思って。そろそろ家に帰ろう。いや、もっと寄り道しようか、それとも遠回りでもして見ようか。加地等がいた。確かに、いた。
by 堀内博志 (映画「加地等がいた-僕の歌を聴いとくれ-」監督)


◉ 特典 ◉

2018-03-15

【KBR-007】「でも」 鈴木凛子 [CD | DIGITAL]

「でも」 鈴木凛子
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ 1st Album
「でも」
鈴木凛子

① でも
② 彼女はあたしを傷つけたい
③ 深海マーメイド
④ しゃばだば
⑤ 池袋駅前通り魔事件
⑥ 倒錯教育
⑦ 深層心理
⑧ 兵隊さんは私の記憶の中で死に続ける
⑨ 相づちさえ打っとけばいいんだよ
⑩ 好きについて
⑪ レイニーブルー
⑫ あたし教

【広汎性発達障害の歌姫】
部屋にこもり一人で創り出すDTMアーティスト。
POPS | JAZZ | R&B | ROCKなど、ジャンルの違う楽曲群を全て一人で創作。
処女作となる今作は、ウィスパーからデスボイスまで幅広く使いこなし、せつなく自信に溢れた歌詞の世界感が特徴的なバラエティに富んだ作品となっている。
また、NHK教育テレビジョン(Eテレ)にて放送された「バリバラ〜障害者情報バラエティー〜」内企画「SHOW-1グランプリ」に出場するなど、多岐に渡り活動中。

[title] でも
[artist] 鈴木凛子
[number] KBR-007 | KBR-007@
[format] CD | DIGITAL
[price] ¥2,000 | ¥1,500
[release] 2018-03-15
[label] Kebab Records
[include] 12 tracks
[rec] 2017

produced by 鈴木凛子
directed by Keishi Mekata Oka
recorded & mixed by 鈴木凛子
recorded & mixed at room
mastered by 中村宗一郎
mastered at Peace Music
art & designed by 鈴木凛子
photo by SHIGAX
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.
cooperated by JINMEN RECORD

鈴木凛子 - vocal / synthesizer / guitar / programming
all tracks written by Rinko Suzuki


◉ 特典 ◉

2013-11-11

【KBR-006】「want high e.p.」 Keishi Oka [VINYL | CD-R | DIGITAL]

「want high e.p.」 Keishi Oka
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ 2nd E.P.
「want high e.p.」
Keishi Oka

① want high
② so sad - yes I’m lonely (for vincent gallo)
※ unknown #00 <bonus track> 

[title] want high e.p.
[artist] Keishi Oka
[number] KBR-006 | KCDR-002 | KBR-006@
[format] VINYL | CD-R | DIGITAL
[price] ¥800 | ¥500 | ¥300
[release] 2013-11-11
[label] Kebab Records
[include] 3 tracks
[rec] 2013

produced & directed by Keishi Oka
recorded & mixed & mastered by kebabman
recorded & mixed & mastered at kebab lab room
art by Keishi Oka / Keiko Hori
photo & designed by kebabman
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.
originally released by 2001 Gallo Records [M2]

Keishi Oka - vocal / guitar / synthesizer / toypiano / programming
Tatsuya Yokota - bass / chorus [M2]
all tracks written by Keishi Oka / Vincent Gallo

2012-06-09

【KCDR-001】「altego e.p.」 Keishi Oka [CD-R | DIGITAL]

「altego e.p.」 Keishi Oka
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ 1st E.P.
「altego e.p.」
Keishi Oka

① altego
② chapter Ⅰ
③ decompose
④ chapter II
⑤ L-6
※ architecture (e.p.mix) <bonus track>

[title] altego e.p.
[artist] Keishi Oka
[number] KCDR-001 | KCDR-001@
[format] CD-R | DIGITAL
[price] ¥1,000 | ¥500
[release] 2012-06-09
[label] Kebab Records
[include] 6 tracks
[rec] 2012

produced & directed by Keishi Oka
recorded & mixed & mastered by kebabman
recorded & mixed & mastered at kebab lab room
art by Keishi Oka 
photo & designed by kebabman
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.

Keishi Oka - vocal / guitar / synthesizer / metallophone / programming
Tatsuya Yokota - bass / chorus [M3]
all tracks written by Keishi Oka / Takeshi Kubo (Diego)

2012-03-20

【KBR-005】「The Essential KAJI HITOSHI」 加地等 [CD | DIGITAL]

「The Essential KAJI HITOSHI」 加地等
[ artist link ]   [ buy disk ]   [ buy digital ]

■ Best Album
「The Essential KAJI HITOSHI」
加地等

① 私のブルース
② フェラチオしておくれ
③ 春の電車
④ 酒
⑤ ある雨の日の出来事
⑥ 青春のしぶき
⑦ とりあえずヤリマン
⑧ 僕はダメ人間
⑨ 君のスパゲッティー
⑩ チーズ・キムチ・チンポ
⑪ 結婚しようか
⑫ これで終わりにしたい
⑬ メリークリスマスフォーユー
⑭ ヘイミスターあしたのジョーイ
⑮ 私の愛は素敵なものよ (previously unreleased)
※ My love is a wonderful thing - Keishi Oka <bonus track>

【2011年に急死した孤高のフォークシンガー加地等が遺した楽曲群から選りすぐりの名曲を収めた究極ベスト盤。加地チルドレン入門編!】
2011年2月2日、一人の男が40歳にて静かに此の世を去った。孤高のフォークシンガー、加地等。酒と音楽をこよなく愛した彼だが、2009年に新作を発表後、翌年に行われたアルバム発売イベント以降、活動が沈黙してしまう。
社会との折り合いがつけられない葛藤の中、精神的に不安定な日々を彷徨い、やり場のない哀しみの末、酒に救いを求めてしまう。そして長年に渡る過度のアルコール窃取、精神依存に苦しんだ心やさしきシンガーは、大量の空ビンの散らばる自室にて、最期はひとり眠りについた。
今作は、数多くのミュージシャン・ファン達に愛された楽曲群から、選りすぐりの14曲+生前最期にレコーディングされた未発表曲を収めたオールタイム・ベ ストアルバムであり、「フォークシンガー加地等」の遺した切なくも優しい音楽世界の入り口に最適な作品となっている。

[title] The Essential KAJI HITOSHI
[artist] 加地等
[number] KBR-005 | KBR-005@
[format] CD | DIGITAL
[price] ¥1,500 | ¥1,000
[release] 2012-03-20
[label] Kebab Records
[include] 16 tracks
[rec] 2001-2010

produced & compiled by ベスト盤実行委員 (豊田道倫 / 三沢洋紀 / 前野健太 / 岡敬士)
directed by Keishi Oka
remastered by 中村宗一郎
remastered at Peace Music
photo by 野口隆誠 / 藤田夏実
designed by kebabman
manufactured by Kebab Records
distributed by Bridge Inc.
cooperated by HOMESICK ENTERTAINMENT
supported by Perfect World Co.,Ltd.
originally released by 2009 Kebab Records [M7・9・14]
2001-2007 HOMESICK ENTERTAINMENT [M1-6・8・10-13]

加地等 - vocal / guitar / harp / bass / percussion
田村幸司 (SPEEDRIDER) - guitar [M1]
宮地健作 (LABCRY / Grasses64) - synthesizer [M6]
all tracks written by Hitoshi Kaji / Kouji Tamura

● comments ●
仲間の残した歌を、時代を共にした輩が歌い継ぐ。これほど純粋な行為って他にあるのか。そんなものを聴いて確かめてほしい。
by 堀内博志 (映画「加地等がいた-僕の歌を聴いとくれ-」監督)

● liner notes ●
加地君は本作の制作メンバーのひとりでもある三沢洋紀君から紹介されました。当事三沢君は大阪のライブハウス難波ベアーズでブッキング担当していて、ライブをやりに行ったときに大推薦のニューカマーとして加地君が対バンに組まれていました。「どうでした加地君!いいでしょ!今度CD作ろうと思ってるんですよ」と上機嫌で言われたのが凄く意外で、何にそんなに入れ込んだのか、当時はさっぱり判りませんでした。

加地君がずいぶん長い間こだわっていた元カノと僕は結構仲が良くて、京都でずっと共同企画なんかをやっていました。別れてからの加地君のとってもえげつない個人的なラブソングは、だからなんだか複雑な気持ちでいつも聞いていました。加地君こんなこと歌ってて大丈夫かな~、なんかやだな~、と。
加地君は繊細で、背伸びした少年みたいな感じがずっとあって、それでとっても面倒くさい奴だった。ま、少年だから仕方ない、と、ずっと思っていたのだけれど、結構歳が近いことにしばらくしてから気付いてビックリした。それで余計に「こいつ大丈夫かいな」と思うようになったのですが、今度は東京で音楽やるとか言い出して、えー!今から?!とまた驚いた。で、さらに「こいつ大丈夫かいな」と思っていた。

上京してからの加地君は、円盤の近所のローソンでバイトし始めたこともあって、よく店にコーヒーを飲みに来た。だいたい夕方。その日の夜のイベントのリハの時間に来る。で、みながリハしてるあいだ、それをコーヒー飲みながら観ていることがよくあった。いつも何か物言いた気な感じで帰っていった。円盤でもよくライブをやっていて、それは大阪にいた頃から度々来ていたのだけれども、上京したての頃は特によく出演していた。けれどもお客さんはいつも少なくて、いつもいたのは前野健太君くらい。前野君が本っっ当に加地君がすきだってことが伝わってくる客っぷりは印象深い。加地君はいつも関西との客の質の違いをぼやいていた。「東京はいい」と言っていて、僕は「そうかな~」と納得行かない顔をいつもしていた。「下ネタとか関西だとダメなんですよ」とよく言っていた。

バイト先のローソンの近くに大きなスーパーができるそうで、バイト先が無くなると心配していた頃、暖房器具をつけっぱなしで眠ってしまい片手を大やけどしてギターが弾けなくなったこともあった。その頃の加地君の酔いっぷりは本当にひどいと聞くようになってちょっと心配になった。
その後、加地君は消えた。神奈川でタクシーの運転手をしているとか、実家に帰ったとか、いろいろな噂を聞いた。とにかくかなり調子が良くないということは本当らしかった。加地君からはちょくちょく電話がかかってきたのだけれど、ある日「僕のCDのお金ください」という話から、よくわからない愚痴などが続き、話がこじれて怒って電話を切ってしまった。加地君とはそれっきりになってしまった。

加地君が亡くなったと聞いたときは、3.11の震災の余震の中で、なんだかついてないなと思った。みんなそれどころじゃなかったんだ、あの時は。でも加地君の歌はなんだか今になって不思議と甦ってくる。僕は上京する前後の作品が好きだった。「トカレフ」はなにか予感させてくれた。「風は何処へ吹いてゆく」でグンと加地君の歌に興味が沸き、「鐘は鳴らない」を初めて聞いたときは「やったな!」と思った。加地君のくすぶる心の中から音楽が立ち上がってきたように感じた。

でも、加地君がいなくなってから僕の中で鳴っているのは「僕はフォークシンガー」というただ、詩人?音楽家?いやいややっぱり加地君はどこまでいってもフォークシンガーだった。最後まで。フォークシンガーなんて冴えないよ。しょうもない日常のべったりしたところから泥まみれで立ち上がろうとした言葉がかろうじて音楽の形してるみたいな歌。そんなの聞きたくないと思う方が健全だと思うよ。けどね、人間と人間が生で対峙したら面倒くさいいろんな現実もまとめて付き合うしかないんだよ。フォークソングが教えてくれるのはそんな当たり前の生の現実。そんなフォークシンガーの当たり前を全うしたのが加地君だったと思う。

加地君のことを亡くなってから知った人もいるでしょう。どんな人だったんだろうとこれらの歌から加地君という人間を想像してくれてもいいけれど、あなたの今現実の周囲にあるもやもやした人間がいたら、この作品に耳を傾けるのと同じように、しょーもない話に付き合ってみるといいと思う。そしたら加地君のことももっと判ると思う
by 田口史人 (円盤)


◉ 特典 ◉